甲田池 こうだいけ

甲田池 こうだいけ

ため池の諸元

所在地上田市十人 十人皇子神社西
築造年1621年(元和7)
堤高7.0m
堤長828m
満水面積29,998㎡
灌漑面積30ha
貯水量94,800㎥

池で見ることの出来る希少植物

ノジトラノオ スズサイコ ウマノスズクサ ホタルカズラ ツルフジバカマ


池の名前の由来

『宝永差出帳』(宝永3年=1706)によると、十人村では「高田池」、上本郷では「本郷甲田池」と記録されている。その後、高田池は、「こうだいけ」と呼ばれるようになった。唯一個人の名が付けられた池。『小県郡年表・上野尚志著』によると、「甲田池は甲田某が再築に功あるを以て名づく」とある。功ある者とは、五加村の甲田清右衛門と思われる。


「 甲田池のカッパ 」

昔、甲田池に一匹のいたずらカッパが住んでいました。ある日お百姓の文治さんが、池の土手の杭に馬をつないでおきました。するとカッパは馬の綱を杭からはずして、馬を池の中へ引きずりこもうとしました。馬は驚いて、カッパをひきずったまま馬小屋へとび帰りました。カッパは引きずられて、頭のお皿の水がこぼれてしまい、簡単に文治さんにつかまってしまいました。
カッパは、祝い事がある時、お膳を用意すると約束し文治さんに許してもらいました。
それからというもの、婚礼やお祭りの時、お客の数だけお膳を頼むと、カッパは庭先にそろえてくれるようになりました。
ところがある時、近所のおばあさんが、一人分のお膳をかくして持ち帰ったので、全部そろえて返せなくなりました。それからは、文治さんがいくら頼んでもお膳を貸してもらえませんでした。

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