塩吹池 しおふきいけ

塩吹池 しおふきいけ

ため池の諸元

所在地上田市保野 川西病院西
築造年1702年(元禄15)
堤高12m
堤長400m
満水面積35,200㎡
灌漑面積65ha
貯水量1,147,800㎥

池で見ることのできる希少植物

タカサゴソウ ノジトラノオ スズサイコ フジバカマ ヒメシオン マキエハギ カセンソウ ツルフジバカマ カワラナデシコ フデリンドウ


池と名前の由来

元は近くにあった塩野神社の手洗い池。その後塩野神社は火災のため現在地へ移転。やがて、300坪ほどの小さな池になり、江戸時代中期に今の規模の大きな池になりました。晴天が2、3日続くと、地面に真っ白い塩が吹き出たため塩吹池と呼ばれるようになりました。


たいへん! 塩吹池が決壊する!
戦争末期 昭和二十年五月十八日の事

この日、保野地区内の働き手はみんなそろって、野倉の山へ飛行機の燃料にするための松根油を取りに出かけていました。当時川西病院には、訓練兵が宿泊し、訓練をしていました。訓練兵の一人が、池の土手がわずかに崩れ、水が漏れだしているのを発見しました。

訓練兵たちは指導教官の指示に従い、あるものは野倉の山へ連絡に、あるものは決壊すれば池の水に襲われそうな家に避難するように知らせに、残りの者は、決壊防止に役立ちそうなものを捜し、必至に応急工事。 危機一髪というところで崩れと漏れを止めることが出来ました。一番役に立ったのは、道端に干してあったネコ(稲わらで編んだ厚手の敷物)だそうです。急を聞き戻ってきた地元の働き手たちは、練習兵の皆さんの気転に感謝し、早速本工事を始めました。その日の夜は、夜どうし見張りをし、警戒しました。

(当時の区長記録より)

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