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10月1日は中秋の名月でした。晴れた夜空にきれいな月がくっきりと見えました。
そんな時期だからでしょうか。月見にピッタリ(?)のお酒が出ました。
造ったのは中野にある「若林醸造」。明治29年(1896年)創業といいますから、120年以上続く老舗の酒造会社です。塩田でただひとつの酒蔵。昭和40年代には自分のところで酒を造るのをやめて委託していたのですが、今の社長の娘の真実さんが、5年ほど前から杜氏として自分で酒を造り始めました。
東京で就職していた彼女は、若林醸造がこれからも続いていってほしいという思いから、一念発起して丸子にある「信州銘醸」で修業を積み、今では麹も自分で作って本格的な酒造りに励んでいます。
1枚目の写真は、「つきよしの」の特別純米原酒。「つきよしの」は若林醸造の銘柄で、漢字では「月吉野」と書くのですが、ラベルも一新してすてきなデザインのものになっています。2枚目の写真をよく見ていただくと、ラベルの上の方の丸い円の中でウサギが餅つきをしています。下の方には、カップルでしょうか、2頭のウサギがススキの前で仲良く座っています。黒っぽいボトルに黒いラベルは夜空を表しているのでしょうか。そして黄色い月。「月見に一杯」とも書かれていて、まさに今頃飲むのに良いお酒。
「つきよしの」は、ほかにもいろいろ種類があって、3枚目の写真は特別純米酒で、山田にある山田神社境内から湧出している湧水を使って仕込んだもの。「女神岳の湧水仕込」と書かれています。山田神社の御神水は名水の誉高く、山田の集落から細くて急な坂道を登っていかなければならないのですが、多くの方が訪れて、ペットボトル等に詰めて持って帰られます。真実さんが修業した信州銘醸でも、県の有料道路「新諏訪トンネル」の料金所近くにある「黒曜の水」という湧水を使って「黒曜」の銘柄のお酒がありますが、塩田の名水を使ったお酒は期待できます。
若林醸造では、真実さんが帰ってくるまで酒は委託で造ってもらっていたのですが、ジュースや甘酒は前々から自分で作っていて、全国に販売されています。こちらの方もいろいろ工夫して作られているので、追々紹介していこうと思っています。(F森)