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三十三観音巡りは厳しい修行の場だった!

 弘法山。塩田側から見て独鈷山の手前、前山寺の裏手にある標高842mの山です。ここで、その昔弘法大師が修行したということでその名が付きました。名前だけでなく、大師が修行した「岩屋堂」という所もあります。大きな岩にあいた空洞なのです。前山寺の奥の院でもあります。
その弘法山の登山道にあるのが「西国三十三観音」。前にもこのブログでご紹介しました。
三十三体の観音像が道の横の岩壁に祀られています。「西国」は近畿地方のこと。2府4県と岐阜県にあるお寺に祀られた観音様を塩田に勧請しました。今から230年も前の江戸時代です。
その時は木造で金色に塗られた観音像でしたが、なくなったりして半分くらいしかなかったので、平成になって石の観音様になりました。
弘法山を登りながら、その観音様を巡るイベントが11月3日の文化の日に行われました。東前山自治会の主催です。
先頭を切るのは前山寺のご住職。ほら貝を吹きながらの先達です。
 ここの山は道が狭いんです。片側が急斜面になっているので、足を踏み外すと転落の危険があります。そういう所の岩壁に観音様の石像があります。一番から順番に、所々にある観音様を拝みながら、足元も気にしつつ登ります。
 登山口から頂上まで、普通の人の足で40分くらいの時間でたどり着きます。が、危険な所がいっぱい。
頂上に立つと、「あー、着いた」!」となるのが一般的な登山ですが、ここは違います。ここから、さらに危険な観音巡りがあるのです。
まず、前山寺の奥の院である岩屋堂でお参り。ここでも住職のほら貝。内部には、十七~十九までの3体の観音様と弘法大師像が安置されています。
 次に向かったのが、ロープを伝っていかなければ上に行けない急斜面の岩場。この途中にも観音様があります。が、とてもカメラを向ける余裕なし。
丸くくりぬかれたような形状の岩を這って抜け、頂上直下の広場に帰ってきます。
そこには、物見岩と呼べるような岩があり、上に登ると塩田平が一望できます。
 無事に三十三観音を巡ってきた達成感とともに、その景色を見た満足感を感じることができました。
 そして、下ってくると、なんと、東前山自治会の方々がきのこ汁を用意してくれていました。
このような観音巡りには何回か挑戦していますが、その都度気持ちよさを感じさせる山登りですね。(F森)

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