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塩田の文化財 三頭獅子舞 その1 下之郷三頭獅子

「三頭獅子舞」は、読んで字のごとく、三頭の獅子が舞うもの。獅子舞は全国各地にあるのですが、三頭で舞うのは関東を中心にした東日本なのだそうです。上田市でも、常田や室賀、尾野山などで行われているようですが、塩田では、4カ所でその伝統が守られてきています。
下之郷、前山、保野、そして別所温泉。いずれも祇園祭などお宮のお祭りの際、疫病退散を願い舞われるものです。そのほか、塩田に多いため池の築造や堤のかさ上げなどの修築の際にも縁起物として行われました。お城の地固めにお披露目されたこともあるようなので、地面をしっかり固める意味もあったのでしょうか。
塩田の4地区の獅子舞ですが、9月24日に一堂に会してご披露されるイベントが開催されました。塩田公民館の大ホールで約百名の皆さんが滅多にないお披露目を堪能した様子。
そこで、このイベントで舞われた三頭獅子を1地区ずつ4回に分けてご紹介します。
最初は「下之郷」。下之郷のお宮と言えば、もちろん生島足島神社ですね。ここの祇園祭で毎年奉納されています。本殿と諏訪社の間にある神楽殿で舞われるものです。まず上の宮と呼ばれる生島神・足島神の本殿に向かって舞い、そのあと諏訪社の下の宮に向かって奉納。
三頭獅子は、どこの地区のも、雄2頭と雌1頭が舞うもので、雄が雌を巡って争う場面があるところもありますが、ここのはそれがないとのこと。
2頭の顔は赤く、もう1頭のは金色。これが雌でしょうね。唇は赤い。3頭とも金歯が目立ちます。
ところで、今は破損が激しいので生島足島神社に大切に保管されている江戸時代に作られた獅子頭があるそうです。別会場に写真が展示されていました。「青獅子」「男獅子」「女獅子」ということで、どれもユニークな顔立ち。青獅子なんて怪獣か?と思わせるような面構えです。この3頭で舞ったらどんなになるかと、今は見ることができないのがとても残念。(F森)

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