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「三頭獅子舞」の紹介シリーズ第2弾。前山の三頭獅子です。
前山の塩野神社では、実に60年に1度というお祭りが行われます。「甲子(きのえね)大祭」と言い、干支が「甲子」の年だけ行われます。最近行われたのが1984年(昭和59年)。次は2044年になる勘定。お祭りをやる人たちの平均年齢が50歳として、次やるのは110歳になっていますし、次の主役になる人はまだ生まれていない。そんなことから前回から30年後の2014年(平成26年)に「中間祭」が催されました。
前山の三頭獅子は、この甲子大祭で奉納され、中間祭でも舞われました。そして、普段は、毎年の「おたや祭」と「祇園祭」で披露されるのです。
獅子舞の一番最初、獅子たちが出てくるとその前を歩いているのが「烏天狗」。大きな団扇を持って獅子を先導しています。そして、特徴的なのが竹の杖というか鞭を持った警護の二人。前山塩野神社で奉納されるときは四隅に立つんだとか。
ここの獅子頭は、雄2頭が2本の角を持ち、口を開けた「阿形」。金歯です。雌は角が1本で銀歯。口は閉じていて「吽形」の形。
前山の三頭獅子は、雄2頭が雌を争う動きを見せるもの。特徴的なのは、途中で雄がゴザの上で舞うこと。いつもは塩野神社の地面の上が舞台なので、おしりを地面につけて舞うのに汚れてしまうからなのか、どうなんでしょう?
前山の獅子舞は、例えば別所温泉のもののように獅子が飛んだり跳ねたりと活発な動きを見せるのとは違い、割と静かな舞で、衣装もどちらかというと地味めです。それだけに伝統っていうものを感じるのでしょうか。60年に1度のお祭りで舞うという重みもあるのでしょう。(F森)