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塩田平の文化財 信州一の大木 大六のケヤキ

 塩田平の文化財を紹介するシリーズ。今回は、東塩田の石神にある「大六のケヤキ」です。
上田方面から平井寺トンネルに南北に続く県道「上田丸子線」沿いにあり、東塩田小学校のちょっと北側です。
幹周りの長さは、目の高さ(「目通り」と言うんだそうです)で約12メートル。直径でいうと4m弱。長野県内のケヤキでは一番太いとのこと。確かに太い。この時期は葉が落ちていて、幹や枝は丸裸なのですが、葉っぱが生い茂っているときより太さが実感できます。
で、この木、なんで「大六のケヤキ」という名前が付いているかというと、根元に「大六天」が祀られているからなのです。
「大六天」というのは、仏教でいう「天」という神様たちの一人です。もともとは、仏教に帰依したインドの神々を意味するのだそうです。知られたところでは、弁財天や帝釈天、毘沙門天といった天や、四天王も四人の天です。
大六天は、「欲界」という世界にいる6人の天の一人で、6番目の神様なので、「第六天」とも言われます。
 そしてこのケヤキ、太いということは樹齢も相当あるのです。800年はたっているだろうということで、そうすると平安時代末期から鎌倉時代初期になります。一説には、鎌倉幕府から地頭に任命された人が植えたということで、「地頭木」という名で呼ばれたこともあるそうです。
 昨年、上田市の日本遺産推進協議会と塩田まちづくり協議会で作った「信州上田・塩田平かるた」では、読み句を塩田の小中学生から募集したのですが、この大六のケヤキの読み句は「大きいな トトロが出そう 大六のケヤキ」。「トトロが出そう」なんて、ユニークだけど「ありそう」っていうことで、審査員が一致して採用しました。
800年もたって、弱ってきているかもしれませんが、子どもたちに愛されるケヤキ、いつまでも大木の姿をみんなに見せ続けてもらいたいですね。(F森)

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