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塩田まちづくり協議会では、昨年から「塩田平の文化財クイズ」っていうのをやっていて、これまで2回実施しました。
これは、その名のとおり塩田にあるいろいろな文化財に関する問題を四択で答えてもらうというもの。全部で10問あります。
当ブログの今回のシリーズでは、その出題に中から、このブログでやっているいつもの解説とはちょっと見方を変えたところからお話します。
初回は、第1回のクイズの問題からです。
「真田信之公の墓があるお寺は、次のうちどこでしょうか?」
1 安楽寺 2 前山寺 3 龍光院 4 龍昌院
で、正解は4の「龍昌院」です。
このブログでも何回か紹介したのですが、最初の写真の二つのお墓を見比べてください。
似てますでしょ。どちらも、初代上田藩主にしてその後松代藩主になった真田信之公のお墓です。
写真の左にあるのが龍昌院で、右は松代にある長国寺のお墓。
龍昌院は信之公が上田にいる頃、彼によって創られたお寺。そして、亡くなったときは松代だったので、菩提寺は長国寺です。300年近く前のお墓。左より古く見えますね。
龍昌院には信之公の位牌があって、そうした縁で、2010年に長国寺から分骨してもらって新しくお墓を建てたのです。
その菩提寺の長国寺。さすがに信州最大の10万石の石高を誇った松代藩の初代藩主だけに、お墓も立派です。が、「御霊屋」(おたまや)と呼ばれる霊廟はすごいです。国の重要文化財。
いたるところに透かし彫りや丸彫りが施され、なかでも2枚目の写真の屋根の正面にある金色した雌雄の鶴は、日光東照宮の「眠り猫」を作った左甚五郎の作と伝えられています。そして、建物内部の天井には、江戸時代の絵師で、岡倉天心から「画壇の家康」とも評された狩野探幽が手掛けたと伝わる天井画があります。
本堂には、真田家の家紋「六文銭」がついていて、屋根には「しゃちほこ」が乗っています。お寺にしゃちほこ、珍しいですよね。松代のお城にあったものを持ってきたのだとか。
真田信之公が上田から松代に移って300年ちょっと。上田にも塩田にも縁が深い信之公を偲ぶ所が松代にありました。というお話でした。(F森)