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塩田平の文化財 工夫を凝らした建物 倉沢運平蚕室 後編

別所温泉の奥にある、とても凝った建物の倉沢運平蚕室。紹介の後半です。
 蚕室は、温風が噴き出てきて暖かくなるような工夫がされているのですが、地下には別の部屋があります。
桑を保存するための部屋です。
蚕が食べる桑。蚕は、いいものしか食べないのだそうです。
この地下室、まわりの壁が石積みで、風穴のような造りになっています。常に新鮮な桑を蚕に与えることができるように、冷涼なところで保存していたわけです。
こんないろいろ工夫された建物なのですが、別所温泉の温泉街の突き当りで、一番高いところにあるので、建物の東側の木戸を開けると温泉街が一望です。7月の「岳の幟」では、夫神から下ってくるたくさんの幟が街中を練り歩く様子がよく見えます。500年以上も昔から続いているこの雨乞いの祭り。運平さんもきっと眺めていたんでしょうね。
ところで、この蚕室ですが、相続された方が手放したところを、別所の人たちが「なんとか残したい」ということで、里山教育機構株式会社という会社を作り、施設を買い取りました。そして今は、国の登録有形文化財の指定を受けようと取り組んでおられます。
また、一般の人たちにたくさん見学に来てもらおうということで、中の蚕室に写真や史料等の展示もしてあり、倉沢運平の業績や施設について知ることができます。
加えて、隣にある母屋にはカフェがあります。
 予約制なのですが、ハーブティーやコーヒー、ケーキが楽しめます。
蚕室という、昔はたくさんあったけれども、今は塩田では使われなくなった建物ですが、上田全体も含め、地域の歴史の中でもかつては一大産業になっていた蚕糸業を支えたものだと思います。特に、この倉沢運平さんが造った蚕室は、蚕種製造や養蚕に関する文化財としては、風穴とともに、塩田はもとより上田地域にとって貴重なものです。私たちも、ここを見て、知って、そして、施設を引き継いでいく取り組みを応援したいですね。(F森)

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