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四国八十八所の霊場を信州の塩田で巡る その9 満願寺

江戸時代の元禄の頃、四国霊場の仏像を塩田に勧請した札所を巡る旅。9回目は、12番札所の「満願寺」です。前回の中禅寺や前山寺と同じ真言宗智山派のお寺。
西塩田の山田という地区にあるお寺で、山号は「愛宕山」(あたごさん)。
 このお寺にももちろん本尊がありますが、特徴的なのは「十王堂」があることです。十王とは、閻魔大王が代表格ですが、亡くなった人に罪があったかどうか審判をする10人の神様。四十九日とか一周忌などのときにそれぞれ担当の神様が裁きます。ここには十王すべての石像があるほか、書記官の像があり、全国的にも珍しいそうです。

 

 

 また、「脱衣婆」(だつえばあ)という、三途の川で待ち構えていて、亡者の衣服を剥ぎ取ってしまうおばあさん。閻魔大王の奥方とも妹とも言われることがありますが、いずれにしても怖い人です。「しょうづかのばば」とも呼ばれ、うちの近所にも像があるのですが、子どもの頃には、いたずらをすると「しょうづかのばばが出てくるぞ!」と脅されたものです。

 

 

 

 

 

 

 

 満願寺の本堂にはたくさんの仏像が安置されていて、ご本尊の薬師如来はもとより、大日如来、日光・月光菩薩、十二神将、2体の阿弥陀如来、千手観音、地蔵菩薩、釈迦像、弘法大師像などなど。加えて、お寺の駐車場には、不動明王と八大童子の像が近年整備され、「仏様の宝庫」っていう感じでしょうか。境内には福寿稲荷社というお宮もあって、まさに神仏混合。


満願寺の前の道から南の方に伸びている細い道を登っていくと山田神社というお宮がありますが、その境内にある「山田湧水」は名水で、何本ものペットボトルに入れていく人が多いです。満願寺にお参りの後行ってみるのもいいかも。(F森)

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