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7月に入り、梅雨も後半戦です。塩田を含む上田市は年降水量がだいたい900mmと少なく、全国平均の半分くらいです。でも、梅雨時はさすがに多く、1年の3割から4割くらいの雨が降ります。産川の堤の横にある塩田地域自治センター第2駐車場脇に、県が設置している雨量計があるのですが、今年の6月は約200mm。平年並みといったところ。
梅雨時の花と言えばあじさいですね。塩田で有名なのが「あじさい小道」にあるガクアジサイ。毎年7月中旬に「あじさい祭り」が開かれ、多くの人たちでにぎわいます。
そのあじさい小道の途中にある「龍光院」。曹洞宗のお寺です。樹齢600年を超えるというケヤキがある黒門から上の門に上がっていく急な車道脇にあじさいがあります。ガクアジサイもあるのですが、ここで目立つのが普通?のアジサイ。「ホンアジサイ」とも言うのだそうです。ガクアジサイを日本で改良してこの花になったとのこと。ガクアジサイよりちょっと早く咲き誇っています。
黒門の横にある石碑。「山門禁葷酒」と書かれています。「葷酒」(くんしゅ)というのは、においの強い野菜と酒のこと。酒はもちろんのこと、ニンニクとかニラとかも寺に持ち込んではいけないという戒め。修行の妨げになるということでしょう。禅宗の曹洞宗のお寺ではこの趣旨のことが書かれた石碑をよく目にします。「只管打坐」(しかんたざ)といって、ただひたすら坐禅をするのが道元禅師がおこしたこの宗派。厳しい修行で知られます。急な坂を上ることから修行が始まります。上れば坐禅道場「選仏場」が待っています。坂を歩きながら、きれいなあじさいを見て、少しは心が落ち着くでしょうか。車で通ってしまってはあじさいの良さもよくわからない。きついけど歩いて上るのが、この時期は一番。(F森)