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ため池まつり その1 「ありがとうため池まつり」

 塩田地域は、ため池が多い地域です。雨が少なく、塩田を含む上田市は、ここ30年間の年間降水量の平均が約900mmで、全国平均の半分くらい。また、塩田は独鈷山とか安曽岡山、夫神岳、女神岳などの山に囲まれていますが、それぞれの山は浅く、川の水量が少ないのが特徴です。したがって、稲を育てるにはため池のようなものが必要になるんです。
今、塩田には100くらいのため池があると言われていますが、それなりの規模のものが「ため池施設台帳」というものに載っていて、それには41の池が登録されています。41のため池の貯水量を合計すると300万トン超。家族4人の家庭で年間に使用する水の量が約300トンですから、塩田のため池の貯水量は、1年間で1万軒以上の家庭の需要を賄える量なんです。もちろん米作りに使われるので一般家庭で使用されるわけではありませんが、すんごい量です。

 一方、塩田は米どころで、江戸時代、上田藩5万石のうち塩田3万石と言われるくらい。ため池はこの地域の人々の生活になくてはならないものなんです。そんなため池に感謝し、ため池のことを地域の人にも外の人にも紹介したいということで、今年の10月5日と6日に「ありがとうため池まつり」というイベントが開かれました。

 

 

 ため池や四国八十八所の仏像を安置した札所を巡るウォーキング大会や芝生広場でのコンサート、ため池の周りで行われた雨乞い行事など盛りだくさん。そんな祭りの様子を次回から3回に分けてレポートします。(F森)

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