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江戸時代の元禄の頃、四国霊場の仏像を塩田に勧請した札所を巡る旅。今回は舞田にある法樹院です。17番札所で、法然上人が開祖の浄土宗のお寺。「南無阿弥陀仏」の念仏を唱える宗派です。京都 知恩院の末寺。
このお寺ができたのは古いです。1185年といいますから、源頼朝が全国に守護・地頭を置いて鎌倉幕府が成立した年。今から830年以上前のこと。関東地方を治めていた渋谷一族の人で渋谷土佐入道昌順という方の菩提を弔うために創建されたとのことです。彼の幼名が「金王丸」と言ったので、お寺の名前も「金王寺」だったそうです。
その後戦国時代の1560年にお寺が大破し、そのときこの辺りを治めていた室賀信俊が再興し、今の名前「飯綱山法樹院」になりました。
本尊は阿弥陀如来。元禄6年に八十八体の仏像が塩田に来た時、この寺には5体安置されています。
このお寺で珍しいのは「仏足石」(ぶっそくせき)があること。参道の左右に三体ずつ並んだ六地蔵の間の道にはめ込まれています。仏足石は、その名のとおり仏様の足をかたどったもの。写真の右に私の足が写っていますが、靴の長さは27cm。仏様の足は優に30cmを超えています。仏足石は塩田のお寺では見かけません。
両側の六地蔵もそうですが、できたのは最近。5年前の平成28年に、お寺の総代長だった方が退任記念で寄進したものだそうです。六地蔵はこの近辺では大きな像です。生きとし生けるものが輪廻転生するという六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天)のそれぞれで私たちを救済してくれるという六地蔵。それぞれのお地蔵さんの足元には、六つの道の名前が添えられています。
古いお寺に新しい仏足石と六地蔵。札所巡りで楽しみになるところでもありますね。(F森)