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古安曽地区の安曽神社から前山寺の近くまで延びているのが「塩田野パノラマライン」です。標高600mくらいのところを等高線に沿って走る約4kmの林道。途中には展望台があって、東塩田を中心に塩田地域が一望できます。
その安曽神社側のスタート地点近くに「雌鶏岩」と「雄鶏岩」と呼ばれる大きな岩があります。雌鶏岩は、松茸料理のお店のすぐ近く、雄鶏岩はそこから林道を少し入っていった山の途中にそれぞれデンと構えています。1枚目の写真が「雌鶏岩」、2枚目が「雄鶏岩」。雄鶏岩は急坂にあって、全体像が写った写真が撮れません。このあと出てくる「吉沢城跡」からは、ちょっと遠くですが良く見えるんですけど。
両方とも、地元の人たちによって、毎年しめ縄が巻かれています。
この岩を巡るエピソード。 まず「雄鶏岩」です。安曽岡山に登っていく途中に、戦国時代「吉沢城」がありました。甲斐の武田信玄が信濃の国に攻め入り、塩田の城も次々と落とされていきます。吉沢城もいよいよ落城かと思われたとき、雄鶏岩が「コケコッコー!」と大きな声で鳴き、驚いた武田の軍勢は退却してしまったそうです。
そして「雌鶏岩」。なんと、卵を産んだというのです。安曽神社の中にその卵があります。3つの石の卵です。長らくどこにあるのかわからなくなっていたのですが、20年近く前、安曽神社の境内にある「石上布留社」の祠から発見されました。どれも高さが20cmくらい。「鶏岩の卵」と呼ばれています。確かに卵の形です。
「雄鶏岩」と「雌鶏岩」に「鶏岩の卵」。民話や昔からの言い伝えが数多く残る塩田ですが、その中でもなかなかユニークなお話ではありますね。(F森)