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日本遺産に認定された塩田平。日本遺産のストーリーに出てくる「構成文化財」は、認定の時は全部で35だったのですが、今年、「塩田平のため池群」が追加で認定されました。
降水量が少なく、川も小さいのばかりで水量が多くないのが塩田平の特徴。昔から米作りに水が足りなくてたいへんだったのです。それを補ってくれるのがため池。塩田平土地改良区に登録されている主なため池が41か所。貯水量を足すと約300万トン。1万軒の家の1年間の水利用を賄ってくれるほどの量なのです。農林水産省の「全国ため池百選」にも選ばれていて、今回の日本遺産認定でさらに知名度が上がるかも。11月には、「全国ため池フォーラム」も上田で開催されます。
塩田まちづくり協議会では、ため池をはじめとする塩田平の文化財が日本遺産に認定されて、地元の子どもたちに地元の魅力をもっと知ってもらおうと、昨年、「信州上田・塩田平かるた」を作りました。塩田を中心に、文化財や自然など日本遺産の構成文化財だけでなく、地域の魅力を満載したかるたです。
ちなみに、最初の「あ」の絵肌が1枚目の写真。読み札はどんなかというと「雨を乞う 塩田の祈り ため池に」。
ため池があっても、日照りの時はまだまだ足りない。もう神頼みです。大きな松明をため池の周囲で燃やす「百八手」や、お地蔵さんなどを川に投げ入れて、怒ったお地蔵さんに雨を降らせてもらうものだとか、雨乞い行事が各地で行われてきました。そんなことをかるたにしたのが「あ」の札。
もちろん、塩田にはため池ばかりではなく、神社仏閣などの建築物系の文化財もありますし、自然景観や、そして、上田駅から別所温泉駅まで走る「別所線」もあります。
こうしたかるたの題材になったところを車やウォーキングで周れるようにと作られたのが「かるたマップ」です。手に持って塩田を周ってもらうよう手ごろなサイズにしたのですが、別所線の駅だとか、日本遺産の市のビジターセンターだとかで大きな地図で見てもらえるように、ポスター形式の大きなマップもできました。
これを目安に「今日はどこを周ろうかな?」と考えてもらったり、「こんなところもあるんだ!」と次の機会に訪れてもらうきっかけになればいいなあと願っています。(F森)