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中禅寺薬師如来坐像の特別公開

 塩田平が日本遺産に認定されて、この6月でまる3年。これを記念して普段は間近で見ることのできない仏像が2つ特別公開されました。
一つは、別所の安楽寺三重塔に安置されている大日如来坐像。全国でここだけの八角形の三重塔。国宝です。その中に安置されている大日如来は、本当にまれにしか人の目に触れません。台風19号で別所線の赤い鉄橋が落ちて、2年前に復旧した時も特別公開されましたが、写真撮影は禁止。でも今回はできたとのこと。残念ながらそこには行けず絶好の機会を逃しました。
で、特別公開のもう一つの仏像が、前山にある中禅寺の薬師如来坐像。それが安置されている茅葺屋根の薬師堂とともに国の重要文化財です。そして薬師堂を守っている仁王門にあるのが、県宝になっている金剛力士像。
いずれも平安時代末期から鎌倉時代初期にかけてのものだそうです。3枚目の金剛力士像を見ていただくとわかるのですが、仁王さんと言っても、顔はちょっと優しげだし、おなかもちょっと出ている。13世紀初めに造られた東大寺南大門の金剛力士。運慶・快慶が手掛けた筋骨隆々としているのと比べるとかなりの違い。平安時代末期の仏師の名前をとった「定朝様」(じょうちょうよう)と言うんだとか。だから、運慶・快慶よりちょっと古い時代かもしれません。
 2枚目の写真。薬師如来を安置している薬師堂です。「宝形造」(ほうぎょうづくり)といって、一つの面が二等辺三角形の屋根が4面あり、真上から見ると正方形の屋根。てっぺんに「宝珠」(ほうじゅ)という玉が乗っています。分厚い茅葺の屋根です。それが屋根を大きく見せているのかもしれません。
 そして特別公開された薬師如来坐像。正面からではなく、ここの住職がお勧めのこちらからの角度から。薬師如来の特徴である左の掌に薬の壺(薬壺 やっこ)を乗せています。お顔はやさしい。薬師如来は、人々を病の苦しみから救ってくださるという仏様。そして、死後ではなく、生きている間に救いの手を差し伸べてくれる仏様です。柔和な表情を見ていると、心がホッとしますね。まさに癒されるという感じ。
この日は、特別公開においでになった方々に薬師堂や薬師如来についてガイドをする立場。丸一日薬師堂の中にいて、次々にお堂に入ってこられる方のお相手をしましたが、丸一日薬師如来と一緒にいられたとも言え、心休まるひと時を過ごさせていただきました。(F森)

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