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前山の前山寺の前にある「信濃デッサン館」。1979年(昭和54)に開館した美術館で、村山槐多といった夭折の画家のデッサンなどを展示する私設美術館として永年愛されてきましたが、2年前に無期限の休館という実質閉館となってしまいました。
所蔵されていた美術品は、長野県立である信濃美術館に寄贈したり売却もして、美術品自体は多くの方々にこれからも鑑賞していただくことができるようになりましたが、地元の人間としては、美術館そのものがなくなることにショックを受けました。
しかし、このたび、「KAITA EPITAPH 残照館」として再オープンしました。
「EPITAPH」とは「墓碑銘」の意味だそうで、館主の窪島誠一郎さんがいろいろな思いを込めて名付けたんだろうなあと想像します。
6月6日にオープンしましたので早速伺ってみました。
村山槐多のデッサンやオーストリアの画家エゴン・シーレ、浜田知明などの作品のほか、槐多のスケッチ帳なども展示されていました。大作はないものの、デッサン館時代を思い出させる展示です。また、24歳で夭折した詩人 立原道造の詩や建築家でもあった彼の設計なども、デッサン館から引き続き特別室で観ることができます。
塩田平を見渡すことができる建物の北側には、デッサン館の当時からあったカフェもやってました。うれしい!!
ここの開館日は、土・日・月限定で、入場はなんと無料です。
ここから歩いて5分の無言館とともに、塩田の地に長く残っていてほしい美術館です。(F森)