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中学生が塩田の魅力を歩いて知る

塩田中学校の1年生は、毎年10月に「塩田めぐり」という行事を行います。
5人くらいのグループで、塩田の神社仏閣やため池などを歩いて見て回ります。
しかも、どこをどういう道順で回るかは自分たちで企画するのです。
行く所はどこかというと、お寺では安楽寺、常楽寺、北向観音、満願寺、中禅寺、龍光院、前山寺、長福寺、大圓寺といったところ。神社では生島足島神社、あと、舌喰池やリンゴ農園塩田城跡などとなっています。
 塩田に一つの中学なので、生徒は塩田地域全体から集まってきていますが、まだ1年生ですし、自分の住んでいる地区はともかく、塩田全体のことはまだまだ知りません。
山王山公園をスタートして、西にある龍光院に行き、次に東に戻って前山寺、次はまた西に向かって、龍光院より西にある中禅寺。行きつ戻りつ、そして道にも迷いつつ1日中歩きます。坂も多い塩田です。疲れるでしょう。
でもさすがに若い! 龍光院の前の急坂も、下りは走っていきます。
 主なお寺などには、塩田平ボランティアガイドの会のガイドがいて、歴史などを説明してくれます。2枚目の写真の左は龍光院の「干支の地蔵」、右は、生島足島神社の西の鳥居に沈む冬至の夕日の話。
そして、この行事の大きな特徴なのですが、どこかで体験をしなければいけません。龍光院や安楽寺、大圓寺の曹洞宗のお寺では坐禅、真言宗の長福寺では写経、同じ真言宗の満願寺では抹茶。農園でのリンゴ狩りもあります。
 坐禅は結構人気です。したことのない生徒が多いせいでしょうか、足が痛くなったり、厳しいのは承知でチャレンジします。
龍光院では、「選佛場」という坐禅堂で行います。住職からやり方を聞いて足を組み、手は「法界定印」(ほっかいじょういん)。右手の上に左手を乗せ、親指同士をくっつけます。
曹洞宗では壁の方を向いて座ります。
目はあいたまま、背中を真っすぐにしてゆっくり呼吸。
15分ほどの坐禅で、時折、「パシッ」という音が聞こえます。住職が「警策」(きょうさく)で生徒の右肩を叩く音。事前の説明で住職が言います。「肩を打つのは罰ではありません。文殊菩薩の激励なのです。」
選佛場から出てきた生徒たち。足が痛いという声も結構聞こえましたが、生徒たちの顔は、なんとなくスッキリした感じ。良い体験になったでしょう。
小学生もそうなのですが、塩田の学校では、地域のことを勉強する機会を作ってくれています。戦後の昭和の頃にはあまりなかったことです。
あまたの文化財や自然資源のある塩田。いろんなことを学習して、こういったものを後世に伝えていってほしいものです。期待してます!!(F森)

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