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四国八十八所の霊場を信州の塩田で巡る その7 龍光院

江戸時代の元禄の頃、四国霊場の仏像を塩田に勧請した札所を巡る旅。7回目は「龍光院」です。
 山門の脇にあるのは「山門禁葷酒」。修行のため、酒とにおいのきついニンニクやニラ、ネギなどの野菜を山門から中に入れてはいけないということ。禅宗のお寺にはよくありますね。ここは曹洞宗のお寺。創建されたのは鎌倉時代も終盤。元が攻めてきた2回の戦いの最初の文永の役のとき、執権北条時宗の補佐役をした北条義政がその後塩田に移り住み「塩田北条氏」となりましたが、その2代目国時が父義政の菩提を弔うために建てた寺です。最初は臨済宗でしたが、その後、今の曹洞宗になりました。

 

 

 参道を通って本堂に向かっていくと、その手前の右側にあるのが「遷仏場」。坐禅の修行場ですね。入口の横には2枚目の写真のような板が。坐禅や寝起きなどの時間を知らせるときに打ち鳴らす「木版」に書かれているのは修行僧に向けた戒めの言葉。「生死は一大事で時間は無常に過ぎてゆくので、各人ともこのことに目覚め怠けてはいけない」というような意味でしょうか。

 

 本堂に祀られているのは、写真はありませんが釈迦如来。両側におられる(脇侍)のは、よくあるには文殊菩薩と普賢菩薩ですが、ここのは釈迦の十大弟子である摩訶迦葉尊者と阿難尊者。お釈迦様の跡を継いだ2祖、3祖のお二人です。

 

 

 本堂の中には、六曲一双の屏風。江戸時代の優れた絵師狩野永琳の「花鳥人物図」です。このお寺には、ほかにも見どころがたくさんあります。釈迦の弟子十六羅漢を祀った羅漢堂、美しい観音様を祀った観音堂、十二支の動物の姿をした12体のお地蔵さんなど。毎週日曜日に坐禅会もやってますよ。(F森)

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