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塩田平の文化財 -独鈷山登山口にひっそりと佇む小さなお堂-

 前山の塩野神社の一の鳥居からお宮まで200mほどの直線道路があります。鎌倉時代に流鏑馬が行われていたという道ですが、その道筋に「独鈷山登山口」と書かれた道標があって、それに従って狭い道を南に上っていくと約200m先に柵が見えます。ニホンジカなどの獣害を防ぐためのものですが、そこから先は独鈷山に登っていく本格的な登山口になります。で、その柵のすぐ手前にあるのが小さなお堂です。
中に虚空蔵菩薩の坐像が安置されている「虚空蔵堂」。
虚空蔵菩薩は、無限の智恵と慈悲を持った菩薩で、人に智恵や知識といった面でのご利益をもたらしてくれるとされています。

 このお堂の虚空蔵菩薩は、朱い漆塗りの坐像で、右手に宝剣、左手に宝珠を持っています。造られたのがいつかははっきりしませんが、室町時代かそのすぐあとと推定されているので、そうすると4百数十年前ということになります。
登山道を登っていくと独鈷山の頂上に行きますが、そこを反対側に降りていくと、そこは旧丸子町の西内という地区。そこにも虚空蔵堂があって、「法住寺」という天台宗のお寺にあるのですが、お堂も中にある虚空蔵菩薩も国の重要文化財に指定されています。
独鈷山を挟んだ北と南に同じ虚空蔵菩薩があるのには何か関係があるのでしょうか。山岳信仰と関連があるとも言われています。
西前山の集落から少し離れ、車も通らないので、たまに登山客が訪れるだけで、普段は人気のない所。私、トレイルランニングのトレーニングのため、週に何回かここまで走って登ってくるのですが、ついこの前まで数本の桜が咲いていましたし、ここまで来るとホッとする、ちょっとした癒しスポットになっています。
ここからの登山道は、結構険しい箇所が多く、それに加え、昨年10月の台風のため荒れているところがあるようですが、コロナウイルスの感染状況が改善したら、ぜひ独鈷山に登りに来ていただき、このお堂にもご参拝をいただきたいなあと思います。
(F森)

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