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北条義時を主人公とするNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。準主役と言える源頼朝のライバルとも言われたのが木曽義仲です。彼にまつわる塩田の文化財を紹介する2回目です。
塩田から二ツ木峠を越えて丸子に行く県道82号線沿いに墓地があります。中組地区の中なのですが、「善光寺」という昔あったお寺の跡なのです。その墓地の奥に2基の五輪塔が並んで建っています。「巴・山吹の五輪塔」です。
これは、「巴御前」と「山吹御前」の菩提を弔うための塔なのです。二人は義仲に仕えた女武者。平家物語や源平盛衰記に登場する人物で、巴御前は義仲の嫡男義高の母親とも言われています。いずれも刀や弓で敵を次々に倒す武者ぶりだったようです。義仲に付き添って、たくさんの戦で活躍したとか。特に巴御前は、最後まで義仲と一緒に戦い、義仲が敵に討たれる前、その命令でしかたなく落ちのびたのだそうです。大河ドラマでも登場する予定の人。
二人ともお墓がどこにあるかは諸説あるようです。で、なぜ二人の菩提を弔う五輪塔がここにあるのか?
中組地区は、江戸時代までは「町屋村」と呼ばれたところだったのですが、義仲の武将たちが、義仲亡き後ここに住みつき、二人を偲んで建てたと言われています。
2基とも高さは125cmほど。墓地の一番奥にあるので道路から見えづらいのですが、同じ大きさの五輪塔が仲良く並んでいるのは、塩田の中でもほかにないので、ぜひ一度お参りしてみてください。(F森)