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塩田平にある二つの三重塔。安楽寺八角三重塔と前山寺三重塔です。かたや国宝、かたや国の重要文化財。塩田を代表する文化財ですね。そして、上田市にはもう一つ、重要文化財の信濃国分寺三重塔がありますし、隣の青木村には国宝の大法寺三重塔。この周辺に四つもの塔が私たちの目を楽しませてくれています。
1枚目の写真の左が安楽寺、右が前山寺。2枚目の左が信濃国分寺、右が大法寺です。
この四つ、建築様式は違っていて、安楽寺は「禅宗様」といって中国から伝わった様式、信濃国分寺と大法寺は日本で発展した「和様」、前山寺は両方の様式が入り混じった「折衷様」になっています。
それぞれが特徴を持っていて、どれも見ていて美しいと感じられます。この美しさを見に、多くの方が訪れています。そして、ガイドの人は、建築様式の特徴や、中にどんな仏像が安置されているかっていうのを解説してくれます。そう、前山寺を除いてほかの3つの三重塔の中には「大日如来」が祀られているのです。
でも、三重塔で一番大事なのは、塔の上にある「相輪」(そうりん)なのです。
相輪は、一番上に「宝珠」というのが乗っていて、まさに「宝の珠」ですね。そして真ん中あたりには9つの輪「九輪」があります。「五智如来」という5人(?)の如来様と4人の菩薩を意味しているそうです。
そして一番下には「露盤」という台が付いていて、その上に「伏鉢」(ふくはち)があります。
これが相輪の中でも最も大切で、お釈迦様の骨「仏舎利」が納められているのです。言ってみれば、相輪はお墓なのです。
相輪は、三重塔や五重塔などのほか、石でできた石造多宝塔などにも乗っています。
三重塔のところで相輪を見ると、それぞれ塔の部分とバランスが取れていて、これがあるからこそ三重塔が美しく見えるのかもしれませんね。(F森)