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真っ暗な中で無数に飛び交うホタル。それぞれのホタルが放つ光は小さいのですが、たくさん集まってくると、やっぱり壮観ですね。最近は、塩田でもそう多くは見ることができなくなっただけに、「こんなにまだいてくれたんだ」と、毎年ながら感激します。
塩田西小学校のすぐ前を流れる「追開沢川」(おかいさわがわ)。ホタルがたくさん出るところです。
6月中旬の日曜日。ここで、「西塩田ホタル観賞会」が開かれました。塩田まちづくり協議会西塩田支部の主催。上田女子短期大学と長野大学MIZUMATCHI(みずまち)の学生さんたちの協力もいただきました。
ただホタルを見るだけでなく、子どもたちと一緒に「思いっきり楽しんじゃおう」ということで、学校の前の道路には屋台も出て、まだ明るいうちから大勢のお客さんが集まってきます。
いよいよ暗くなってくると、さらにおいでになる方は多くなって、屋台の前は行列。綿あめをゲットするのに30分も並ばなくてはいけなかったこともあったとか。
学校玄関前の橋には、地元の保育園、小・中・高の子どもたちと、当日おいでになった方々が願いを込めたキャンドルホルダーも並べられ、夜が更けると、それに灯された明かりが列をなして、くっきりと浮かび上がります。
そして、ホタル。
不思議ですよね。お尻というかお腹の先の方が光る。そこに発光器があるのだそうです。結婚相手を探すのに、天敵に見つからないよう夜に活動するのだけれど、相手に気付いてもらうために光る。
そして、ホタルという名前も発光するところからきていて、「ヒタル」=「火」を「垂れ」ながら飛ぶ というのが一つの説だとか。
懐かしい音楽「蛍の光、窓の雪」。これで読書をした人も昔はいたかもしれませんが、蛍光灯の代りには、今はなりません。
でも、たくさん集まると、もしかしたらできるかも。そんな思いも出てくるくらい、川にはホタルの描いた光の線が無数に飛び交います。
この催し、永年行われているそうです。ホタルをこのように毎年見られるようにするためには、川やその周囲の手入れが欠かせません。地元の方々がずっとやってくれているのです。
この地域の「無形文化財」として、ホタルだけでなく、この観賞会も長生きしますように。
甚・Sugarさんからの報告と写真でお送りしました。(F森)