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塩田では平安や鎌倉時代からたくさんのお寺が建てられ、今もその多くが残っています。人たちの信仰の深さでしょう。江戸時代、そんな塩田の人たちは四国の霊場の遍路をしたかったんです。でもさすがに遠い。そこで霊場の仏様をお招き(勧請)したいと霊場にお願いし、京都の仏師に八十八体の仏像を作ってもらってこの地の二十一のお寺に安置しました。元禄6年(1693年)のことです。そして今、それ以外のお寺も含めて二十六のお寺が札所になっていて、札所巡りが毎年行われています。
そこで、これらの札所をシリーズものとして順にご紹介していきたいと思います。初っ端は、1番札所の長福寺です。
このお寺は平安時代の創建と言われ、真言宗智山派のお寺で、ご本尊は大日如来と薬師如来。
最初の写真、見たことがある建物と思います。そう、聖徳太子ゆかりのお寺法隆寺にある夢殿です。もちろんこれはご推察のとおり別物。とはいうものの法隆寺の夢殿を模したもので、その名も「信州夢殿」。昭和17年に建てられ実物の二分の一の大きさだとか。この中には国の重要文化財の銅製菩薩立像(通称「救世観音」)が祀られています。この観音様これまで3度も盗難にあってその都度戻ってきたそうで、「お戻り観音」と呼ばれているとか。
次の写真は本堂です。お寺は平安時代に開かれたものですが、本堂は火災で全焼し昭和48年(1973年)に鉄筋コンクリート製で再建されてます。元禄6年に四国霊場から勧請した八十八体のうち、一番と八十八番を含む八体が一番札所に安置されました。
このお寺は塩田の東側の下之郷にあり、お隣は生島足島神社。平安時代の公文書で「大社」に位置付けられた塩田で最も大きなお宮です。
いろいろ興味深い文化財やエピソードがあるお宮です。それについては別の機会にご紹介したいと思います。
(広報委員 F森)
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