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塩田平のため池群。農林水産省の「全国ため池百選」にも選ばれていますし、日本遺産『レイラインがつなぐ「太陽と大地の聖地」信州上田・塩田平』の構成文化財にもなっています。
ため池は、もともと雨の少ない塩田の米作りを支えてきたものです。年間の降水量が全国の半分くらい。千曲川のような大きな川もなく、水量の少ない川しかない塩田では、田植え前など大量の水を必要とするときに、ため池に貯めた水が必須だったのです。
そして今、ため池は田んぼに水を供給するだけでなく、防災にも役立ったり、塩田の田園風景の重要な要素だったり、マダラヤンマや水鳥などの動物、そしてフデリンドウやカワラナデシコといった希少植物を育ててもいるのです。
そんなため池を訪れてみましょう。
池いっぱいに水を張った景色。バックには独鈷山や女神岳・夫神岳、安曽岡山などなどの山。
塩田まちづくり協議会では、ため池に行ったときに、その池の規模だったり、歴史だったり、どんな植物が育っているのかなどの情報をスマホで見ることのできる仕組みを作っています。
それぞれのため池には、過去に建てた説明板がありますが、そこに新たにQRコードを張り付け、それをスマホで読み取れば、まちづくり協議会のホームページに掲載されているいろいろな情報を見ることができます。
1枚目の写真は小島大池なのですが、2枚目の画像はそこにある説明板とQRコード。江戸時代、生類憐みの令が出ているときに、池にイノシシが何頭も飛び込んで死んでしまって大騒ぎ。という実際にあった話も、池の規模やどんな希少植物があるかといった情報とあわせて知ることができますよ。
全国ため池百選に認定されている「塩田平のため池群」は41の池があるのですが、現在、9つの池に設置されています。これから、ほかの池にも取り付けていく予定です。
いろんなため池を巡って、目の前に広がるため池を見ながら、単に風景を楽しむだけでなく、こういった情報を知るのも、池の魅力を一層感じられると思いますよ。(F森)