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塩田平の文化財 -別所線の駅舎-

 塩田平の文化財を紹介するシリーズ。今回は、国や県の文化財には指定されていませんが、再来年(令和3年)で運行百年になる塩田を走る別所線の歴史を象徴する駅舎を取り上げます。

まずは、「別所温泉駅」。温泉街においでになるお客さんが大勢乗り降りされます。別所線で15ある駅の中で3つある有人駅の一つです。はかま姿の女性の駅長さんがいるところとしても有名。ベージュとホワイトに塗られた壁の洋館スタイル(前はピンクに塗られていたこともありましたが)。温泉街から坂を下ってこの駅に来ると、最後の階段の上から駅舎全体がよく見えます。この駅の裏手には、丸窓電車が鎮座しています。

 次に、お隣の「八木沢駅」。板張りの壁で、建物の上の部分が一部ホームにせり出している珍しい造りです。

 

 

 

 次は、またそのお隣の「舞田駅」です。田んぼの中の本当に小さな駅舎です。でもそんな佇まいがいいんでしょうか、古くから映画などの中で使われています。1985年に公開された「男はつらいよ 寅次郎恋愛塾」(樋口可南子さんがお相手役)の冒頭のシーンで映っていて、そのほかCMでも使われたそうです。

 

 

 4つ目は「中塩田駅」です。形も色も別所温泉駅によく似た感じの洋館スタイルです。建物の中は別所線の駅の中では比較的広い待合室になっています。昔は有人駅だったので改札や事務室も残っています。この駅の周りは、昔は商店が並んでにぎわっていたところですから、乗降客も多かったのでしょうね)。

 

 

 最後は、「下之郷駅」です。ここは有人の駅で、車両基地もあります。昭和38年(1968年)までは、「西丸子線」という、ここと上田市丸子(旧丸子町)の依田川地区を結ぶ路線があり、ここが電車の起点の駅でした。今も当時のプラットホームが残っています。駅舎の壁は、白地に朱の線が縦に入っていますが、これはすぐ近くの「生島足島神社」に数年前まであった報恩殿の外壁を模したもののようです。

こんな素敵な文化財。公の機関の指定文化財にはなっていませんが、塩田の誇りでもあります。「塩田まちづくり協議会指定 重要文化財」なんていうのもあったらいいなあ。(F森)

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