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塩田の中を回っていると、細い竹が無数に立っている竹林をたくさん見かけます。
竹は成長が早く、放っておくとどんどん増えるので、放置しておくとますます拡がっていってしまいます。
そんな竹林をなんとか整備したいというのが今回のテーマです。
ところで、この地域の竹は「淡竹」(はちく)といって、採りやすく、調理しやすく、そして美味しいという三拍子そろった竹なのです。
孟宗竹に比べると細いので、ちょっと見には「大丈夫? 本当に美味しいの?」と思われがちですが、そうではないのです。
孟宗竹は、地面に埋まっている竹を慎重に道具を使って掘り出し、食べるためにはアクをしっかり取る必要があります。
一方、淡竹は、30~40cmに育った竹を手で折るだけ。アクを取る必要もなく、下茹ですれば使えます。
写真は、豚肉と淡竹の煮物とメンマ。
下茹でした淡竹がたくさんある場合は、冷凍しておけば、必要な時に解凍して調理すればよいのです。
そんな魅力いっぱいの淡竹ですが、細い竹が密集した林では美味しいタケノコは出てきません。適度に間伐して太いタケノコが生えてくるように整備しなくてはいけません。
最初の写真は、山田地区で採ったタケノコです。調理した写真もそう。こんな風になるには林の手入れが必要です。
塩田まちづくり協議会の環境保全部会では、放置竹林を少なくするための活動を行ってきています。
そして今年度は、上本郷地区の竹林を自治会の皆さんと一緒に整備して、ほかの地区のモデルにしようと取り組んでいます。
産川沿いの竹林。整備前の写真は、細い竹や枯れた竹が密集しています。
この竹をノコギリで切って、「竹粉砕機」に入れます。そうすると、チップになって出てきます。もっと細かいパウダー状にすることもできます。
竹粉砕機は、まちづくり協議会が購入したもので、一般に貸し出しをしていて、自治会が借りる場合は無料です。
そんな作業を20人弱でやること1時間半。道路際2メートルくらいは皆伐し、奥は間伐。
たくさん出たチップは、畑に持って行って、漉き込めば肥料になります。
竹粉砕機にかけずに残した竹は乾燥させ、後日「無煙炭化器」で焼く予定です。これも肥料になりますし、「脱炭素」にも役立ちます。
こんな取り組みがほかの地区でも拡がっていけばいいなあ、ということで宣伝しておきます。やってみませんか。(F森)