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塩田平の文化財を紹介するシリーズ。安曽神社の2回目です。
随身像と白馬が置かれた随身門をくぐって進むと、一番奥に拝殿があります。
で、その右に目をやると、小さな祠。「石上布留社」(いしがみふるしゃ)です。その横にパネルがあるのですが、そこに写っているのは「鶏岩の卵」。3つあって、高さはいずれも20cmほど。石なんですけれども「卵」のよう。
「鶏岩」(とりいわ)とは、安曽神社の南側にある「雄鶏岩」と「雌鶏岩」のことを言います。前山寺の少し上のところから安曽神社のちょっと東側まで標高約600mのところを走っている約4kmの「塩田野パノラマライン」の終点近くに、それぞれ少し離れたところにある大きな岩です。
これには言い伝えがあって、戦国時代、武田信玄がここに攻め入り、吉沢城という城を落城寸前までにした時、雄鶏岩が大きな声で「コケコッコー」と鳴き、驚いた武田軍が退却したということです。
そして、雌鶏岩が3つの卵を産んだ ということなのですが、でも最近まで岩の卵は確認されませんでした。ところが、平成20年(2008年)に石上布留社の祠から出てきたとのこと。本当にあったんですね。私も数年前、塩田平ボランティアガイドの会の地域巡りのイベントに参加した時、地域の方々が公開してくれたので実際のものを拝見したのですが、その時は写真を撮りそこねたので、ここではパネルの写真を載せてます。
実際に鶏岩が卵を産むことはないのでしょうが、そんな言い伝えがあって、卵(?)が実際に出てきた。そんなことを聞くと何かうれしくなります。
安曽神社。格式のあるお宮ですが、見どころたくさん。もちろんお詣りはしっかりしなくてはいけませんが。(F森)