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「信州上田・塩田平検定」に出る(?)文化財その1 信濃国分寺①

今年初めて行われる「日本遺産 信州上田・塩田平検定」では、日本遺産のストーリーを構成する文化財に関する問題が出されます。
検定は、12月17日の日曜日午後2時から。塩田公民館で行われます。
出題は、8月23日から塩田公民館や上田市の文化政策課で無料で配布される「日本遺産 信州上田・塩田平の文化財ガイドブック」から出されるのです。それをみんな覚えれば満点を取れるのですが、現地を見て実感した方が合格する確率は高いかも。
ということで、まだ4カ月以上あるのですが、8月初めには、「事前学習バスツアー」があり、塩田平ボランティアガイドの会のガイドを聞きながら、有名どころの寺社をバスで巡りました。
というようなこともあり、今回のシリーズでは、このバスツアーで訪れた文化財を紹介します。検定の問題に出るかもしれません!
 最初は「信濃国分寺」。構成文化財としては、「本堂」「三重塔」「石造多宝塔」「牛頭天王祭文」「蘇民将来符頒布習俗」「八日堂縁日図」と6つもあるのです。
そこで、2回に分けてご紹介します。
まず「本堂」。今の建物ができたのは、江戸時代も末の万延元年(1860年)。桜田門外の変が起こった年です。
信濃国分寺は天台宗のお寺です。伝教大師最澄が始めた宗派。塩田では常楽寺と北向観音がそうです。
本尊は「薬師如来」。でも本堂にお参りしてもお薬師様は見えません。秘仏なのです。そして、善光寺と同じように「御開帳」があります。しかも6年に1度の善光寺の倍、12年に1度しかお姿を見ることはできません。
 次に「三重塔」。仏教建築にはいくつかの建築様式があって、中国から伝わった「禅宗様」、それを日本式にした「和様」、そしてその両方を取り入れた「折衷様」などです。
ここの三重塔の外観は「和様」です。屋根の下から外側に延びている何本もの「垂木」という角材。これがそれぞれ平行になっているのが和様の特徴。ほかに、柱の上部を補強する「長押」(なげし)という木材が打ってあります。室町時代の建築と考えられています。
塔の内部には「大日如来」の仏像が安置されています。安楽寺の八角三重塔も同じです。
そして、大日如来の上部には「鏡天井」という名前の付いた、シンプルに平らの板を張った天井と、その周りに「如意頭文」という装飾が施されています。これらは「禅宗様」。外側は和様で中は禅宗様ということです。
 最後に「石造多宝塔」。高さは153cmということで常楽寺にある274cmと比べると小さいですが、多宝塔に本来あるべき「相輪」がないので、元はもっと高さがあったはずです。相輪というのは、9つの輪っかなどが付いている長い棒状のもので、元々はお釈迦様のお墓ということで重要な部分なのですが、それがないのが残念です。
そして、ここの屋根の部分などには、穴ぼこがいくつもあります。硬い石でたたいて粉状にして飲むと病気が治るとか言われていたようです。お腹は大丈夫だったのでしょうか?(F森)

 

 

 

 

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