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「信州上田・塩田平検定」に出る(?)文化財その6 前山寺

今年初めて行われる「日本遺産 信州上田・塩田平検定」で出題されるかもしれない文化財の紹介シリーズその6です。
検定についての詳しいことはこちら→ https://www.city.ueda.nagano.jp/site/nihonisan/81695.html
今回は、「前山寺」です。
 前山寺は、寺に伝わっているところによると、弘法大師空海が開いたとされています。大師の名前をとった「弘法山」という寺の裏手にそびえる山の頂上直下に、この寺の奥の院があります。
もっとも、この山、昔は「獨股山」(とっこさん)という名前で、前山寺の山号もこの名前を付けています。弘法山の奥にそびえる「独鈷山」と同じ読み。弘法山の元の名前がこっちに移ったのでしょうか?
前山寺と言えば、国の重要文化財である「三重塔」が有名です。2層目と3層目に手すり(勾欄 こうらん)や回廊が付けられていないけれども、それがかえってスッキリしていて良いということで「未完成の完成塔」とも呼ばれています。
で、この塔の内部はどうなっているかというのが今回ご紹介するポイントです。
ほかの三重塔、安楽寺八角三重塔や信濃国分寺、青木村の大法寺の三重塔には「大日如来」の像が安置されています。長野県内の三重塔はほとんどそうだということです。大日如来と4人の関係する如来を「五智如来」と言いますが、駒ケ根市の「光前寺」は、塔の中にこの五智如来が安置されているそうです。安楽寺の塔ももとはほかの4人の如来の像もあったのではいかとも言われています。
 そこで、前山寺です。ここの内部は2枚目の写真です。真ん中に梵字が書かれた木製の五輪塔があり、周りに何体かの仏像があります。「大日如来像」はないのです。
では大日如来はこの塔にはないのかと言えば、あるのです。
 塔の外側、三重塔の真ん中2層目の北の屋根の下に「大日如来」と書かれた額があるのです。それだけではなく、1層目の東西南北それぞれの屋根の下には4人の如来の名前を書いた額があります。「阿閦如来」(あしゅくにょらい)「彌陀如来」(みだにょらい)「寶生如来」(ほうしょうにょらい)「釈迦如来」(しゃかにょらい)です。
この塔は、上田市近辺にある4つの三重塔の中では一番新しく造られたものと考えられています。なぜほかの塔のような「仏像」ではなく「額」なのか、塔が「未完成」ということと関係があるのか、そういったことはわかりませんが、ほかの塔と同様大日如来を祀っているのは同じなのです。(F森)

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