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塩田平の検定試験に出る文化財⑤ 八木沢天満宮

今年も第3回が行われる「日本遺産 信州上田塩田平検定」に出た問題を紹介するシリーズ。
5回目は、八木沢地区にある「八木沢天満宮」に関する問題です。
 早速第1問。
八木沢天満宮は、次のうちどこの天満宮から菅原道真の霊を合祀したと伝わっているでしょうか。
  1 上田市の上田天満宮
  2 京都府の北野天満宮
  3 大阪府の大阪天満宮
  4 福岡県の大宰府天満宮
正解は「2」の京都府の北野天満宮です。
地元に伝わっているところによると、平安時代中期に恵心僧都(えしんそうず)によって菅原道真(菅公)の霊を合祀したとのこと。
恵心僧都といえば、法然の浄土宗、親鸞の浄土真宗につながる、「南無阿弥陀仏」の念仏を唱える浄土教の開祖というべき僧ですね。
なぜ恵心僧都が八木沢天満宮に菅公の霊を合祀したのかは不明ですが。
菅原道真は、右大臣まで出世するのですが、大宰府に左遷されて、失意のうちにこの地で亡くなります。その後、都では天変地異が相次ぎ、また天皇や貴族が何人も亡くなったりして、怨霊となった道真が関係していると考えられ、復権するとともに神として祀られ、京都に彼を祭神とする北野天満宮が造られました。「天満宮」というのは、道真の神号が「天満大自在天神」(そらみつだいじざいてんじん)であることからのようです。
そして、亡くなった場所の大宰府には「大宰府天満宮」ができ、北野天満宮、大阪の大阪天満宮とともに「日本三大天神」になっています。
今では、「怨霊」ではなく、道真がすぐれた学者でもあったことから「学問の神様」とされ、八木沢天満宮にも合格祈願に来る人が多いそうです。
では第2問。
 八木沢天満宮の入口近くにある供養塔は、次のうち誰の供養のために建てられたのでしょうか。
  1 木曽義仲(きそよしなか)
  2 北条義政(ほうじょうよしまさ)
  3 真田信繁(幸村)(さなだのぶしげ(ゆきむら))
  4 菅原道真(すがわらみちざね)
正解は「1」の木曽義仲です。
義仲の550回忌に建てられたものです。義仲と最後まで一緒に戦った手塚太郎金刺光盛(てづかのたろうかなさしみつもり)の子孫が建てたもののようで、元は法輪寺の裏山「甲山」(かぶとやま)の峰にあったそうです。その下に移転したのち、平成6年(1994)に八木沢天満宮に移されました。(F森)

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