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本の著者は日本遺産認定の日が80歳のお誕生日だった!

夏至の朝日が泥宮の鳥居の真ん中から昇り、冬至の夕日が生島足島神社の西の鳥居に沈む。
日本遺産「レイラインがつなぐ太陽と大地の聖地 龍と生きるまち 信州上田・塩田平」を象徴する光景ですね。
 塩田平が日本遺産に認定されたのが令和2年(2020年)6月19日です。その日がちょうど80歳の誕生日だった山崎文男さんは、「これは大変おめでたい、嬉しくなってしまった」そうです。そして、なんと日本遺産についていろいろ調べたり、塩田を回ったりして、その記録を物語にした本を出版されました。
山崎さんは、塩田の北隣の神畑地区にお住まいです。隣接地が日本遺産になったということで、「民造」さんを主人公にした物語を作ったのです。
内容はというと、「物語」というより、日本遺産認定後に行われたいろいろなイベントや、日本遺産を知るうえで役立つ本やパンフレットにどんなものがあるか、35の構成文化財がどんなものなのかというようなことについて、民造が実際に調べたり、行ってみたりして、自分で知ったことを読者に紹介する「記録」集ともいえるものです。
例えば、冒頭の泥宮と生島足島神社。生島足島神社の東西の鳥居と泥宮が直線でつながっていること、生島足島神社の神様が最初は泥宮にいてその後下之郷に遷ったと言われていること、生島足島神社の御柱の際には、泥宮のある上本郷の自治会長が一の御柱を引くことなどを知ります。
そして、日本遺産を知るうえで参考になるいろんな資料も紹介しています。上田市日本遺産推進協議会が作ったパンフレット、塩田平ボランティアガイドの会の「塩田平ガイドブック」、塩田文化財研究所が編集した「信州の鎌倉塩田平の文化と歴史」などなど。
この本の「記録」は、認定の令和2年からだいたい3年間ほどの期間のものなのですが、その間に行われたイベントにも触れています。「札所巡り健幸ウォーク」、バスツアー、7カ所で打ち上げられた「花火が描くレイライン」。そして、塩田平のため池を愛する会が主催した「百八手」の再現。これは、「ため池まつり」の一環として、舌喰池で150本もの大きな松明を一斉に燃やして「アメフラセタンマイナ」とみんなで唱えるものでした。民造も現地に行って見守っている様子が記されています。
 民造さん、というか著者の山崎さんは、日本遺産の推進に取り組んでいる人たち以上に、調べて、そして現地に行ってみて勉強されています。相当の関心がなければできないことで本当に感心しますね。ありがたいことです。
そうした中で、山崎さんはいくつか提言もしてくれています。
その一つ。日本遺産の構成文化財になっている三重塔は3つあって、信濃国分寺、前山寺、安楽寺ですが、すぐ隣の青木村には、国宝の大法寺三重塔があります。この、国宝2つ、重要文化財2つの4つの三重塔を巡ったらどうかという提案です。実は、塩田平ボランティアガイドの会ではこれをやりたいと考えていたところなのです。なんか後押ししてくれているような感じで、このくだりを読んでいてうれしくなってしまいました。
 日本遺産に認定されて、今年で6年目を迎えます。応援団ともいえるような山崎さんの本を読ませていただき、「もっとがんばらねば!」(F森)

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